便秘 治療

慢性的な便秘の治療は専門家におまかせ!便秘外来の治療方法とは

慢性的な便秘に苦しむ人の中には、10年以上にわたる便秘もあります。下剤の使用で一時的に改善しても、再び便秘を繰り返すことになり、解消されることはありません。便秘は体の不調を招くだけでなく、憂うつな気分になり精神面にも影響します。便秘を根本的に治したい人には、病院で治療を受ける方法が効果的です。ここでは、便秘の基本知識から、専門家による治療が受けられる便秘外来の治療方法を解説します。

毎日出ないと便秘は間違った解釈

便秘とは、3日以上にわたり排便がない場合や、排便があっても出しきれていない残便感でスッキリしない状態を言います。腸の働きを助ける腹筋の力が弱い女性や高齢者は、いきむことに力が足らず出しきることの難しい残便感が多いです。

 

理想的な排便は、黄土色〜茶色のバナナの形をした便が1本〜1本半分出た後、肛門を拭いたトイレットペーパーに便が付着しないことです。しかし、便の形には個人差があり、コロコロした形の硬い便や、便秘と下痢を繰り返すなど不安定な腸の健康状態に、多くの人が悩まされています。

便秘には5つのタイプがある

一口に便秘といっても、便秘には5つの種類があります。便秘の改善方法に食物繊維の摂取や運動など、いろいろ試したけど効果がなかったという経験もあると思います。それは自分の便秘のタイプに合わない方法だったのかもしれません。

 

病院の検査で便秘のタイプを判定できれば、適切な治療を受けられます。便秘は以下の5つに分類されます。

 

弛緩(しかん)性便秘

弛緩(しかん)性便秘は、筋力の低下が原因の便秘です。多くの人がこのタイプの便秘に当てはまり、筋肉の少ない女性や高齢者、運動不足の人に見られます。

 

痙攣(けいれん)性便秘

痙攣(けいれん)性便秘は、ストレスが原因の便秘です。自律神経の乱れから便秘と下痢を繰り返す特徴があります。

 

直腸性便秘

直腸性便秘は、便意を感じたときに我慢を繰り返したことで招く便秘です。

 

食事性便秘

食事性便秘は、ダイエットなどの食事制限で極端に食べる量が少ない場合や、食物繊維の不足で腸の刺激が足らないことで起こる便秘です。

 

器質性便秘

器質性便秘は、消化器官の病気が原因で起こる便秘です。時には命の危険をともなう病気が隠されていることもあります。

便秘の治療をする病院の選び方

食生活や運動など、生活習慣を変えてみたけど一向に改善しない便秘や、便秘薬が手放せない慢性的な便秘は、病院で治療を受けることも選択肢の一つです。特に激しい腹痛や血便などが気になる場合は、早急に受診することをお勧めします。

便秘の治療ができる病院

  • 胃腸科
  • 消化器内科
  • 内科
  • 肛門科
  • 便秘外来

病院選びのポイント

前述の病院は、便秘の相談や治療をしてくれますが、場合によっては検査の後に下剤を出されて終わりということもあります。根本的な便秘の治療には、専門家による便秘外来での治療が望ましいです。しかし、病院によっては便秘外来についてホームページに載せていない場合もありますので、受診前に病院に問い合わせてみましょう。

便秘外来での診察手順

便秘外来の診察は、医療機関によって違いはありますが概ね次の流れで診察されます。

(1)問診

  • いつから便秘か
  • 下剤を使用しているか(使用している場合は種類と服用期間)
  • 排便の回数と便の状態
  • 便意を感じるか
  • お腹の張りや腹痛の確認
  • 血便の確認
  • 食生活
  • ダイエットをしているのか
  • 持病の確認

(2)触診と聴診

触診で、便の位置、便秘の程度、腹部の張り(腹部膨満感)を確認し、聴診器で腸の活動具合を調べます。

(3)血液検査と腹部X線検査

病院によって検査内容に違いはありますが、必要に応じて血液検査と腹部X線検査(レントゲン)で全身の状態と、腸の中に溜まった便やガスをチェックします。

(4)大腸内視鏡検査

大腸内視鏡検査は、必ずしも受けなくてはならない検査ではありませんが、これまでに大腸内視鏡検査を受けたことがない人は推奨されます。病気が原因の器質性便秘の場合は、大腸がんや大腸ポリープを調べることができます。

便秘外来の治療方法

検査の結果から、便秘の原因が病気からくるものではないと診断された場合は、食事と運動が中心の生活習慣のアドバイスを受けながら、薬を服用する治療法が一般的です。

 

薬物療法で使用される薬は、便を軟らかくする酸化マグネシウムや整腸剤、食物繊維の粉などです。治療は、カウンセリングを受けながら、便秘薬がなくてもスムーズに排便ができることを目的に続けられます。万が一、検査の結果から重大な病気が見つかった場合は、より専門的な医療機関を紹介してくれます。

かかりつけ医との連携でよりよい治療ができる

便秘外来の治療には、便秘の状態によっては数カ月から半年ほどかかりますが、治療方針が決まれば通院しやすい医療機関を紹介してもらえることもあります。

 

小さなクリニックに便秘外来は少ないですので、かかりつけ医がいる場合は、医師に相談して紹介状を書いてもらい、総合病院や大学病院の便秘外来を受診すると、より連携のとれた治療につながるでしょう。